群馬が舞台の車漫画、頭文字(イニシャル)Dの最新巻である。 厚みが薄いので悔しくて買っていなかったが、BOOK OFFになかなか出回らないので購入した。 対セミプロである茨城遠征編が一段落し、32巻は一休みのストーリーが続いている。 主人公・拓海に新しい彼女が出来かけているが、その女の子の設定が、ヘソだしアマチュアゴルファーと言うことで、あからさまに最近の流行に乗っかっている。 どうもネタ切れの感じがしなくもない。
気になった点は、茨城パープルシャドウの城島俊也が拓海を評して、「あの若さにしてあの完成度・・・」と言っているくだりである。 「あの若さにして」という部分を付けることで含みを持たせているのかもしれないが、神様と呼ばれるほどのドライバーである、城島の語る言葉とは思えない。 コースレコードを更新する可能性もある、と発言させてもいるし、拓海の凄さをそうやって表現しようとしているのかもしれないが、読者はこれ以降の拓海の成長を読んでいるし、完成していることは求めていない。 「完成度」についての城島の発言は、蛇足であるような気がしてならない。