旅行: 東京から一番近い外国首都「ソウル」: 3日目
以下は旧サイトからの移行データ。 3日目は板門店で北の国を見学したり、ソウル唯一のカジノへ行ったりした。 日本にはない、まさに非日常の一日だった。
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板門店はかつて朝鮮戦争(韓国では韓国戦争、英語ではThe Korean Warと言う)の停戦協議がおこなわれた場所で、ソウルから車で一時間と少しの距離にあります。 公式には共同警備区域(JSA)と呼ばれるそうです。 私は見ていないのですが、映画が日本でも公開されていましたね。 この区域では韓国軍・米軍を中心とする国連軍と北朝鮮軍が共同で警備に当たっています。 大がかりな武装はないとは言え、戦争の最前線の観光ツアーが出来るというのは、驚くほかありません。 予約が必要とのことでしたが、韓国に行ってから旅行社の人に頼んだらやっておいてくれました。 最前線と言うことで服装はジーンズや肌の露出の多いラフな格好は駄目で、黒っぽいズボンで来ることを求められました。 ともかく目立って何かあったら嫌ですから、なるべく地味な格好で行きました。
写真はそのツアーのバスで、背景のビルはロッテホテルです。 集合場所が市内に2カ所あって、私たちのツアーはロッテホテルが集合場所でした。 早めに行ってとりあえず手続きを済ませたあと(ここでパスポートが必要)、朝食を地下のパン屋で買って集合時間を待ちます。 ツアーは日本語のガイドが付く日本人向けのツアーで、カップルもいました。 こんな所に良く来るな、と思いましたが。 吊り橋と同じ効果があるのでしょうか? だったら狙い目かも??(ニヤリ)
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ソウルから板門店への道路沿いの川が北朝鮮との国境になっていて、二重の鉄条網と200mごとに監視所が設けられています。 迷彩服を着た軍人がライフルを持っていたりして、否応なく緊張の度合いが増してきます。 写真の場所は「自由の橋」があるところで、京義線の駅もあります。 自由の橋は解放された軍人(だったかな?)がここまで来て「自由万歳」と叫んだことにちなむそうです。 橋の一番奥が京義線の線路沿いになっていて、金網で出来た柵にはカミソリの付いた鉄条網が張ってあります。 見学していたらちょうど車両が走ってきて、奥の方へ向かっていきました。
ここは監視の軍人こそいますが、一般の人でも来ることが出来ます。 なので、家族が北朝鮮に残っている人が新年に集まるそうです。 「望郷」と書かれた碑文もありました。 それらの写真を撮っていたら定刻を5分ほど過ぎてしまい、「どうせ出発は遅れるだろう」と考えていたら全員既に集合していて、迷惑をかけてしまいました。 どうも、周りの人たちは思ったよりも緊張していたみたいです。
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出発して少しして検問所があり、パスポートのチェックがあります。 横に軍用トラックが止まっていたりして、一気に緊張してきます。 そこを出ると障害物が道の左右に置いてあって蛇行しないと進めないようになっています。 所々に数メートルの段差が作ってあり、そこの道路の上には大きなコンクリートが渡してあり、いざというときには爆破して戦車の進入を防ぐためだとガイドさんが言っていました。 国連軍のキャンプに入るところでバスを換えます。 カメラの携帯は許されるのですが、それもケースから出した状態でないといけません。 それ以外もバック類は全て置いて行かなくてはならないので、貴重品類をしまうことが出来るような服装で行くのがよいでしょう。 ここに限りませんが、カメラは持っていても軍人や軍の施設を許可なく撮影できません。 フィルム一本ならともかく、マイクロドライブを没収されたら洒落にならないのでおとなしくしていました。 ここからは国連軍の兵士(たぶんアメリカ人)が警備と監視に付きます(1人ですが)。
軍人も使うのではないかという食堂で食事があります。 非常に混んでいて、まず飲み物を取って席を確保し、そのあとで食事を取りに行け、との指示がありました。 食事はサラダやソーセージ、ピザやライスなどをトレーに自由に盛っていく形式です。 味は良くもなく悪くもなく、ボリュームだけはたっぷりに出来る、と言うところでした。 食堂では大画面でボクシングの試合が上映されていて、隣の部屋では軍人がビリヤードをしていました。 非常にうまいのかと思っていましたが、意外と普通でした。
食事の前に食堂近くの国連軍の国旗掲揚所の前で写真を撮り、食後に別の建物へ移って板門店の説明ビデオと宣言書への署名をします。 宣言書の「敵性地域」とか「敵の行う行動に対し、責任を負うことは出来ません」の文句にさらに緊張が高まりました。 これによれば我々は「国連軍のゲスト」なのだそうです。 こんなこと、また板門店に来ることでもなければ、もう一生で無いだろうと思いました。
宣言書のあとまたバスに乗って「自由の家」へ向かいます。 このバスはさっき食堂まで乗ってきたバスとは別のバスで、ぐるぐる回しているようでした。 自由の家に入る時は2列に整列しろ、と言われます。 中学生の修学旅行みたいですが、素早くしないと敵を刺激する、とガイドが言うのでおとなしく従います。 そしてとうとう北の統一閣の目の前まで来ました。 走っていけば制止を振り切って北側に行けるのではないかと思われるくらい近くまで来ました。 本来ならその前にある会議場の中までいけるので、その会議場の中では北朝鮮に入ることが出来るのですが、この日は工事をしていて入ることが出来ませんでした。 正直、残念でした。
ここは北朝鮮側を撮影しても良いので、集合写真のあとみな一斉にシャッターを切ります。 一緒にいた国連軍の兵士がサービス良く並んでポーズをしてくれたりしました。 とは言え、北朝鮮軍人に話しかけたり(叫ばなければ無理ですが)、手を振ったり指さすことは出来ません(刺激をしてしまうので)。 そして長時間いることも出来ないので、すぐにそこを退去して、バスで次に向かいます。
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丘の見張り台(と思われる場所)からははじめ停戦協議が行われていた旧板門店や北朝鮮の宣伝村や山々が見えます。 一枚目の写真の宣伝村には世界一高い160mの国旗掲揚台があり、遠くからでもよくわかります。 北朝鮮側の山はどれも冬と言うことはあるにせよはげ上がっていて、遠くは特に赤くなっています。 ガイドさんによると燃料がないので木が切り尽くされてしまっているそうです。
二枚目の写真の帰らざる橋は映画JSAで北朝鮮兵士とやりとりする場に使われたそうですが、監視は厳しく、実際にはあり得ないというのがガイドさんの言い分でした。 なぜ「帰らざる橋」かと言うと、休戦後に行われた捕虜交換で捕虜はどちらに行くか決めることは出来たが、その後向こうに帰ることができなくなったからであるそうです。 写真は、ここでだけバスの中から撮影することを許されて撮ったものですが、よく見ると奥が封鎖されていることがわかるでしょうか。 と、こんな感じでしたので、キャンプに戻ってバスを乗り換えた時はほっとしました。
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さてソウル市内に無事戻り、
景福宮 へと向かいました。 おっとその前にロッテホテルの免税店なども見たのですが、ブランド品には興味がなかったので特に何も買いませんでした(苦笑)。 少し歩いて地下鉄の駅から景福宮駅へと地下鉄で行きました。 ソウルの地下鉄は駅ごとに内装に変化があって、景福宮駅はコンコースの端に鳳凰が彫られていました。 駅から出るともう景福宮の中です。一枚目の写真は
光化門 で、景福宮の南門でつまり正門です。 狛犬のような彫り物が左右に置かれています。 実はこの門の前は大通りが走っていて、門の全貌を正面から撮ろうとすると道の真ん中まで出なければならず、側面から撮って諦めました。 二枚目は景福宮の中で後ろの山を借景したもので、本当は正面の門のところで借景すると良いそうです。 右手奥に見える五重塔(四重までしか見えませんが)は国立民族博物館のものです。 -
さて夕食に食べたおかゆです。 再び梨泰院に来ています。 韓国でもおかゆは病人食で、最近は忙しいサラリーマンが朝食代わりに食べることもあるそうです。 店内は小洒落た感じで、日本にもありそうなお店です。 店内を見回すとなんと驚愕の事実が!! Tokyo Walkerに紹介されていたのです!!(増刊号・ソウルウォーカーらしく、店内に貼ってありました) 何とも興ざめです。
私が食べたおかゆは写真の左下で、野菜がゆでした。 それでも5000Wはしていました。 昨日の焼き肉と言い今日のおかゆと言い、やはり梨泰院は物価が高いです。
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韓国のカジノはほとんどが済州島にあるのですが、ソウルにも一カ所あります。 それがこのウォーカーヒルホテルの地下のウォーカーヒルカジノです。 高級ホテルだけあってロビーの装飾も凄いです。 夜遅くて照明が落ちていたのが残念です。 写真はその地下のカジノの入り口で、左にいるのはおそらく日本人のおじさんで、右の三人は金を貸してくれ、と言っている人ではなくて人形です。 人形の意味はよくわかりません。
写真撮影が出来るのはたぶんここまでで、入るとチマチョゴリを来た女の人が迎えてくれるのですが、その人に中で写真を撮ってもいいかと聞いたら断られました。 カジノなのでそりゃそうなのですが、中の警備は凄かったです。 天井には至る所に監視カメラ(もちろん黒いカバーはしてありますが)が置かれ、体格の良い男たちが監視しています。 お金がかかっているので遊んでいる人の目つきは凄いし、タバコは凄いし、こりゃ自分がいるような所じゃないな、と思いました。
で、カジノにぜひ行きたいと言っていた友人がルーレットをやり始めたので、それをしばらく見学したあと、ポーカー台やバカラとかを見学していました。 なんというか、私にはとても入り込めない雰囲気があります。 1万円(1万ウォンではない)札をぱっと出してチップを山(たぶん40枚くらい)ともらい、二三回ルーレットがまわる間に賭けまくって一瞬で擦っているおじさんとかもいました。 逆に、若い女の人がバカヅキしていたりしていて、当たるとディーラーにチップを渡すのですが、一枚だけ渡したら「これだけ?」とか言われていました。 ディーラーも度胸が据わっています。
さて小心者のOne-Poemは何もしなかったのかというと一応スロットマシンをやりました。 これなら人との勝負じゃないですからね。 1キャッシュ500Wなのではじめに5000Wほど投入し、一時8000Wまで行ったのですが、結局止められず(苦笑)全部擦るまでやってしまいました。 いや、カジノは良くないです。 なんか魔力がありますよ。 あそこでポーカーやっている人たちの目つきなんてギラギラしていて怖くて怖くて...。 景気回復の起爆剤と言ってはいてもお台場には作って欲しくないなぁ。
さてルーレットに1万ウォンを投入して全て擦った友人ですが、その後のスロットマシンで50倍の大当たりを引き当てて結局勝ち組に回っていました。 気をよくした彼は帰りのタクシー代を払ってくれました。 いやー、太っ腹! ところで韓国のタクシーは平気で時速100キロ以上出すと聞いていましたが、噂は本当でした。 高速で車線変更するので、かなり怖かったです。 私、助手席だったし。 でも、この通り無事に帰ってきました(笑)。